高円寺百景『ANGHERR SHISSPA』
吉田達也(Dr)率いる高円寺百景は、3rdアルバム発表後、原田仁(Gt)脱退、坂元健吾(Bass)沖縄移住により、 実質バンドとしての機能を失い、空中分解。 名前だけが残り、このまま消え行く運命かと思われていたが、 2003年、新メンバーに金澤美也子(る*しろうKey)、 山本響子(オペラソプラノVo)、を加え再始動。 2004年、坂元東京移住により、バンドとしての息を 吹き返した。さらに、小森慶子(渋さ知らズSax)参加により、 アンサンブルとして甦生に成功! 新生バンドとしての一体感とパッションを見せつけた 今年4月のライブにおけるファーストインプレッションは、 5人による充満されたエネルギーの放射を会場中にまき散らし、 観客には、その変貌ぶりが肯定的な衝撃として与えられた!! その新生高円寺百景により録音された4thアルバム 『ANGHERR SHISSPA』。 これは、5人の音楽的スキルを高次元で戦わせ、放射した 『プログレッシグロックオペラ』と言える内容となった。 今までの高円寺百景の語法を継承しつつ、新メンバーの個性 による、クラシック現代音楽的アプローチ、 ジャズ的インスパイアが随所に散りばめられながら、 民族音楽的解釈が顔を覗かせる。 アルバム構成としては、 前半4曲と、後半4曲に分けられる。 前半4曲は、まさに一つの歌劇を連想させる曲構成。 純朴なヒロインが、魔王吉田に連れ去られてしまうような 前半の構成は、聴く側にヒロインの悲運を思い描く ストーリー展開を彷彿させる。これがアナログ盤であれば、 その性質がはっきりと打ち出されるところ。 後半4曲は、一曲ごとにそれぞれメンバーが一体となる事、 バンドである事を心より楽しんでいる姿が映し出されている。 アフリカ的コーラスもあり、微笑ましくも、 怒濤の高円寺百景サウンドの健在ぶりも味わえる。 このような印象を持ちつつも、5人の個性をバンドという形態で 飲み込んだ新作だが、その多面な色彩を見せながらも、 全体を貫くのは、『歌』! これが高円寺百景たるゆえんであり、そのエネルギ-が根源的で ある事が、このアルバムの一番の魅力であろう。 このメンバーによりワンマンライブが8月7日初台Doorsで 行なわれる。そこでは新旧楽曲郡を演奏するとの事。 会場では、先行発売も行われる。 9月には、バンド史上10年ぶりとも言われる関西ライブも、名古屋、大阪で決定! ビジュアルは華やか、サウンドは強獣! 踊れる変拍子バンドとなった高円寺百景!! 真夏に行われるプログレッシグロックオペラ。 新生百景の放射されるエネルギーを全身に浴びるもの 悪くはないだろう。 また、メンバーのバイオリズムが重なった『点』で存在する > 高円寺百景。 彼らのライブペースを考えると、 次回はいつ、体感できるか保証されていない。 メンバーが言っているのだから、間違いない!!! (坂元健吾/高円寺百景)
8月20日発売 > 高円寺百景 > 『ANGHERR SHISSPA』(全8曲) 麿崖仏リミテッド MGC-26 定価2500円(税込2625円) 販売元ボンバレコード > > メンバー > 吉田達也(drum&voice) 坂元健吾(bass&voice) 金澤美也子(keyboards&voice) 山本響子(vocal) 小森慶子(soprano sax&clarinet) >